火加減の難しいローストビーフ作りや、煮込み料理をアシストしてくれるスロークッカー。沸騰しないような温度で加熱するため、「低温調理機」と呼ばれることもあります。
今回の記事ではそんなスロークッカーの選び方や種類、日本語でサポートを受けられる信頼性の高いモデルをご紹介。最後には使用する上での注意点も説明します。ぜひのんびりとご覧ください。スロークッカーだけに
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スロークッカーとは
コンロでは調整が難しい、加熱しすぎないような温度でゆっくりと調理できる家電がスロークッカーです。基本的に火を使わないため、コンロが一つしかない方でも、並行して2つの調理を行えるといったメリットも。
ちなみに、肉のたんぱく質は65℃を超えると加速度的に変質し、どんどんと硬くなる特性があります。スロークッカーを使うとこの変質を抑え、ジューシーかつ火が通っている状態に調理できるというワケ。料理好きな方にこそおすすめしたいアイテムです。
なお、今回の記事では100℃以下で調理できるアイテムを、総じてスロークッカーとして紹介しています。
スロークッカーの選び方のポイント
スロークッカーはまだまだ登場してから日の浅い調理家電です。どんなものを買えばいいかわからない方に向け、ここでは選び方の大事なポイントを一つずつ説明します。ぜひ参考にしてください。
スロークッカーの種類で選ぶ
今回の記事では一括りにしていますが、実はスロークッカーを大きく分類するとスティックタイプ、加熱機能付き鍋タイプ、真空保温鍋タイプの3種類に分かれます。
それぞれ特徴がかなり違うので、自分の調理スタイルに合ったものを選ぶことが重要です。
スティックタイプ
スティックタイプのスロークッカーは鍋や容器に水を張り、差し込み加熱し続けることで一定の温度に保ち調理するタイプです。最近では、スロークッカーと言えばこのタイプとして認知されてきたので、知っている方も多いのではないでしょうか。
食材は袋(ジップ〇ックのようなものが便利)に真空状態で入れ、水をはさんで間接的に調理することになります。
基本的に容器・本体がほとんど汚れないのでお手入れが楽な点と、スティックという形状ゆえ場所をとらないことがメリット。低温域にも強く、ローストビーフ・ポークなど肉や魚の調理が得意です。
加熱機能付き鍋タイプ
加熱機能付き鍋タイプは下ごしらえした食材を、備え付けの鍋で加熱しつづけられるタイプです。
ホットプレートやグリルなべに近いのですが、そこまでの高火力がでないよう抑えられ、こげつかない「ことこと煮込み」の料理が得意になっています。
ちなみに、シルエットが似た調理家電として、電気圧力鍋や自動調理器が挙げられます。これらは圧力機能やかき混ぜ機能など、調理に役立つ他の機能を持っていますが、兄弟関係にある家電と言っていいでしょう。
真空保温鍋タイプ
真空保温鍋タイプは内鍋に下ごしらえした食材を入れで加熱し、断熱効果のある外鍋に内鍋ごと入れるタイプです。余熱を閉じ込め効率よく使うので、スープ・炊き込みご飯・茶碗蒸しなどを作れます。
難しい操作は一切ないので、機械が苦手な方に一番おすすめしたいタイプがこれ。一番省エネでもあります。
電源コードの長さは十分か
スティックタイプ 加熱機能付き鍋タイプはチェック!
見逃しがちなポイントとして、調理したい場所に電源コードが届くかということ。他の調理の合間に使う場合、コードを足などに引っかけないよう注意して配置する必要があります。
使う場所を決めてから購入するといいでしょう。
容量
加熱機能付き鍋タイプ 真空保温鍋タイプはチェック!
容量は作る料理や使うスタイルにもよりますが、1人あたり1Lほどを目安にしましょう。カレーや常備菜など多めに作りたい方は、一回り大きいものを導入することをおすすめします。
信頼性の高いスロークッカーのおすすめ【8選】
ここからは信頼性の高いスロークッカーということで、日本でサポートが受けられるおすすめの商品を厳選しました。スティックタイプ、加熱機能付き鍋タイプ、真空保温鍋タイプの3つに分けて紹介します。
ぜひ自分の気になるタイプだけでも読んでみてください。
スティックタイプのスロークッカーのおすすめ【2選】
まずはスティックタイプのスロークッカーのおすすめ商品を紹介します。
BONIQ(ボニーク) 真空低温調理器 BONIQ 2.0
消費電力 | ~1,000W |
サイズ | 幅55×奥行100×高さ310mm |
加熱可能水量 | 5~15L |
重量 | 1kg |
電源コード長 | 1.5m |
パワフルなスティックタイプ
赤身肉や鶏むね肉など、パサつきがちな肉をしっとり仕上げるスロークッカー。スティックタイプは日本の安全基準に満たないものが多い中、PSEマーク(電気用品安全法)を取得した商品です。
小さいながら5~15Lまでの水量を加熱できるパワフルさを持ち、パーティーの主役となる大型のローストビーフなども調理可能。肉や魚をメインに低温調理をしたい方におすすめの商品です。
BONIQ(ボニーク) 真空低温調理器 BONIQ Pro 2
消費電力 | ~1,200W |
サイズ | 幅55×奥行100×高さ310mm |
加熱可能水量 | 5~20L |
重量 | 1kg |
電源コード長 | 1.5m |
さらなる利便性の追求
上で紹介したBONIQのプロ仕様モデル。サイズの小型化と加熱速度の両方が強化されており、20Lまで加熱が可能になっているので、より大量の調理を一回で行うことも可能です。スロークッカーを頻繁に使う予定の方や、実際にプロとして調理している方におすすめ。
加熱機能付き鍋タイプスロークッカーのおすすめ【3選】
次に加熱機能が付いた鍋タイプスロークッカーのおすすめ商品を紹介します。おでんや角煮、煮込み料理などに向く製品を探している方はこちら!
TWINBIRD(ツインバード) スロークッカー ブラウン EP-D819W
消費電力 | ~200W |
本体サイズ | 幅285×奥行235×高さ285mm |
鍋サイズ | 内径185×深さ135mm |
容量 | 0.6~2.4L |
重量 | 3.3kg |
電源コード長 | 1.4m |
陶器製のなべでじっくり煮込む
内鍋に保温性の高い陶器製を使用し、簡単操作で使える鍋タイプスロークッカー。食材をセットしたら切り替えるだけのダイヤル式で、弱・強・電源オフの3段階に分かれたお手軽タイプです。
基本的な8レシピが付属するので、参考にしてレシピ通り作ったり、応用して新レシピを作ったりと楽しめることもポイント。料理に自信がない方にもおすすめです。
TWINBIRD(ツインバード) スロークッカー ぜっぴん亭 EP-4728OR
消費電力 | ~200W |
本体サイズ | 幅290×奥行280×高さ330mm |
鍋サイズ | 内径185×深さ135mm |
容量 | 0.6~2.4L |
重量 | 3.4kg |
電源コード長 | 1.4m |
タイマーが付いた便利モデル
上記のEP-4717BRにタイマーが付き、火加減が味しみ(保温)・弱・中・強と4段階になった上位モデル。40ものレシピが付き使い回しもしやすいスロークッカーです。
ただし、生産終了のためプレミア化しているところが玉にキズ。もしニューモデルが販売開始することがありましたら続報をお届けします。
アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) スロークッカー ホワイト PSC-20K-W
消費電力 | ~175W |
本体サイズ | 幅212×奥行232×高さ213mm |
鍋サイズ | ー |
容量 | 0.5~1.6L |
重量 | 2.2kg |
電源コード長 | 1.4m |
エントリーモデルとしても優秀
1~2人での使用に向いた小型サイズの加熱鍋タイプのスロークッカー。小さいながら機能は必要十分で安価なため、スロークッカーをとりあえず使ってみたい方のエントリーモデルとしてもおすすめです。
このようなタイマーがつかないモデルに、下のようなコンセント装着型のタイマーを付けると疑似的にタイマー付きのスロークッカーに!他の家電にも応用できる便利グッズです。
真空保温鍋タイプのスロークッカーのおすすめ【3選】
最後に真空保温鍋タイプのスロークッカーを紹介します。このタイプを選ぶ際は容量と持ち運ぶか否かを考慮して選びましょう。
サーモス(THERMOS) シャトルシェフ RPE-3000
本体サイズ | 幅255×奥行255×高さ180mm |
鍋サイズ | 最大内径200mm |
容量 | 3L |
重量 | 2.6kg |
アウトドアにも便利なハンドル付き
安全ロック付きのハンドルを採用し、持ち運びしやすい真空保温鍋。自宅以外に軽いアウトドアでも使いたい方におすすめです。ピクニックなどへの出発前に準備して、できたての料理を目的地で楽しむことも!
サーモス(THERMOS) シャトルシェフ KBJ-4500
本体サイズ | 幅300×奥行240×高さ240mm |
鍋サイズ | 最大内径195mm |
容量 | 4.3L |
重量 | 2.6kg |
たっぷり調理できる大型サイズ
4~6人に対応する大容量タイプ。内部の鍋は厚さ2.9mmで熱が逃げにくい構造になっています。食べ盛りの子どもが多い家庭や小規模の寮など、多めに調理したい方におすすめのシャトルシェフです。
アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) ダブル真空保温調理鍋 おまかせさん RWP-N45
本体サイズ | 幅246.5×奥行258.3×高さ250mm |
鍋サイズ | 最大内径約180mm |
容量 | 約4.5L |
重量 | 約3.1kg |
取っ手付きの大型真空保温鍋
持ち運びしやすいよう取っ手の付いた大容量鍋。この取っ手にポイントがあり、倒すだけで簡単にロックを掛けることができます。また、内鍋の鍋蓋を保温容器に取り付けできる便利ポイントも必見。かゆい所に手が届く仕様です。
この4.5Lタイプだけでなく、一回り小さい2.7Lタイプも展開されています。気になる方はチェックしてみては。
サーモス(THERMOS) 真空断熱テーブルスープジャー KJC-1000
本体サイズ | 幅170×奥行170×高さ175mm |
容量 | 1L |
重量 | 0.6kg |
気軽に使えるかわいいジャー
1Lという気軽にスープをつくるのにピッタリな、ジャータイプのスロークッカー。上記のシャトルシェフと違い、鍋と本体が分離することなく材料を入れて待つだけのタイプです。
断熱できるので温かいものだけでなく、冷たいドリンクなどでの使用もおすすめ。こちらも公式ホームページでレシピを確認することができます。
スロークッカーを使う時の注意点
まず知っておいて欲しいことが、スロークッカーは設定温度や使い方によって、雑菌を繁殖させてしまいかねない調理家電だということ。
この雑菌、水分や栄養、そして「温度」によって増殖する特徴があります。ただし、10℃以下と60℃以上では、ほとんど雑菌が増殖しないので、なるべくその温度を保つよう使用しましょう。
温度設定タイプは60℃以上で使う、断熱鍋タイプは温度が下がりすぎないよう適宜加熱し直す、といったように工夫することが大事です。ちなみに、30~40℃が一番雑菌の繁殖に適した温度とのこと。普段の料理でもぜひ気を付けてください。
まとめ
まだまだ日本では馴染みの薄い、スロークッカーについて今回はお伝えしました。ローストビーフなどを柔らかく仕上げたい方はスティックタイプ。煮込み料理やおでん、カレーなどには鍋タイプがおすすめです。
大きい鍋タイプは少量の調理にあまり向かないことに気を付け、ぜひ自分の調理スタイルに合うスロークッカーを見つけ出してください。
実のところ、この真空保温鍋はスロークッカーとして扱われることが少ないのですが、できる仕事が似通っているため、今回の記事ではスロークッカーとして扱っています。