毎日のようにヨーグルトを食べる方に、自信を持っておすすめできる家電がヨーグルトメーカーです。タネとなるヨーグルトさえあれば、牛乳パックが丸ごとヨーグルトになる様は圧巻。導入すれば低コストでヨーグルト生活を開始できます。
また、ヨーグルト以外にも納豆や甘酒、塩麴・醤油麹などさまざまな発酵食品作りに役立つ、マルチな調理家電としての一面も。一度使ったら手放せなくなる魅力があります。
今回はそんなヨーグルトメーカーの種類や選び方、おすすめのモデルを紹介。最後には電気代やヨーグルトが固まらない時の原因について触れています。ぜひお付き合いください。
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ヨーグルトメーカーの種類
使用スタイルで分けるとヨーグルトメーカーは専用容器タイプ、牛乳パック使用可能タイプの2種類に分かれます。それぞれの特徴とメリット・デメリットを説明するので、ぜひ参考にしてください。
専用容器タイプ
各ヨーグルトメーカーに付属する大型容器、または小分けにされた小型容器でヨーグルトや発酵食品を作るのが専用容器タイプです。
本体自体に大きいものが多く、場所を取る特徴があります。そのかわりメリットとして、内部や加熱範囲も広いので、加熱の安定性と入れられる食材の自由度が高く、かき混ぜも楽です。
ただし、発酵食品は雑菌に弱いため容器で作る場合、発酵前のひと手間として容器の殺菌をしないといけません。
もう一つの特長として、多くのモデルで専用容器自体に1Lと表示されていても1L以上のものが多く、下で紹介する牛乳パックタイプに比べ、最初に牛乳を100mlほど消費しなくていい点が挙げられます。
牛乳は苦手だけどヨーグルトは好き、といった方は気にするといいかもしれません。
牛乳パック使用可能タイプ
牛乳パック使用可能タイプは名前の通り、牛乳パックをそのまま容器としてヨーグルト作りに使えるタイプです。
パックを開けたら少し牛乳を消費してヨーグルトを投入、フタを押さえながらシェイクし後は放置でヨーグルト作りができる手軽さが魅力でしょう。
このタイプはその特徴から、牛乳パック全体を覆うようなスリムなモデルが多いので、横幅が大きいモノの調理には向きません。また加熱部が底面に位置することが多く、全体を一気に温めることは苦手です。
ちなみに、こちらのタイプにも専用容器が付属する製品があります。
ヨーグルトメーカーの選び方
ここからは実際にヨーグルトメーカーを選ぶ上で役立つ、重要なポイントを2つ解説します。選び方に自信のない方は参考にしてください。
作りたいモノで選ぶ
機能面で考えるとプレーンヨーグルトのみを作りたい方は、温度調整のない安価なヨーグルトメーカーで十分(タイマーはあると便利)。温度調整がないモデルは約40℃前後の設定のものが多く、この40℃がプレーンヨーグルト作りに適した温度という理由です。
ただし、R-1やLG-21といった特殊な乳酸菌の適正温度は42℃と言われています。そういったタイプを作りたい場合は温度調整できるものを導入してください。
他のものを作りたい場合も、温度調整があるモデルを使うのが最低条件。発酵時間もバラバラなのでタイマーがあるとより良いでしょう。以下に代表的な発酵食品の温度目安を表でまとめました。ぜひ参考にしてください。
発酵食品 | 発酵温度目安 |
---|---|
プレーンヨーグルト | 40℃ |
豆乳ヨーグルト | 40℃ |
カスピ海ヨーグルト | 27℃ |
甘酒 | 60℃ |
納豆 | 45℃ |
塩・醤油麹 | 60℃ |
このほかに、肉の低温調理を行いたい場合は70℃ほどまで設定可能なモデルがおすすめです。本格的に低温調理をしたい方は、スロークッカーやコンベクションオーブンを導入しましょう。
取り回しやすさで選ぶ
先ほどはプレーンヨーグルトのみを作るなら、安価なヨーグルトメーカーで十分と言いましたが、取り回しの面で考えると少し変わってきます。
発酵前から小分けにされた容器でヨーグルトを作れば、そのまま必要な分だけ冷蔵庫から取り出して食べられるというわけ。家族が多い方など、食べる時間がバラバラな方はこちらの方がいいかもしれません。作る量の調整も簡単です。
他にも納豆作りに便利なトレー、ギリシャヨーグルト作りに便利な水切りざる、さまざまな発酵を楽しみたい方はレシピブックの有無をチェックしましょう。あるとないとでは使いやすさが段違いです。
ヨーグルトメーカーのおすすめ10選
ここからはおすすめのヨーグルトメーカーをタワータイプ、ボックスタイプの2つに分けて紹介します。
【牛乳パックをそのまま使える】タワータイプのヨーグルトメーカーのおすすめ【5選】
まずは牛乳パックをそのまま容器として使える、おすすめのタワータイプのヨーグルトメーカーを紹介。より気軽にヨーグルト作りをしたい方はこちらをチェックしてください。
ラクトヘルシル ヨーグルトメーカー エコグルト
設定温度 | 25~50℃ |
タイマー | 1~48時間 |
サイズ | 145×150×270mm |
重量 | 約640g |
消費電力 | 25W |
付属容器 | ギリシャヨーグルト用容器、水切りカップ |
豆乳パックもそのまま入る大口径
内径約10.5cmで牛乳パックならラクラク、豆乳パックもスッポリと収まるワイドなボディが特徴のヨーグルトメーカーです。
また、パック下までしっかり混ぜられる長さ約29cmのスプーンと、ギリシャヨーグルト作りに便利な水切り容器が付属することも魅力でしょう。豆乳ヨーグルトやギリシャヨーグルトも作りたい方は要チェック!
アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) ヨーグルトメーカー IYM-013
設定温度 | 25~65℃ |
タイマー | 1~48時間 |
サイズ | 幅156×奥行156×高さ274mm |
重量 | 約630g |
消費電力 | 40W |
付属容器 | 900ml容器×2 |
飲むヨーグルトの自動メニュー搭載
飲むヨーグルトを含めた5種類の自動メニューを搭載した、使いやすいヨーグルトメーカー。大き目の発酵容器が2つ付属することもポイントで、さまざまな発酵食品を次から次へと作ることができます。
忙しい時もグイッといける飲むヨーグルトを作りたい方、色んな発酵食品を続けて作りたい方におすすめの逸品です。
和平フレイズ(Wahei freiz) ソレアード ヨーグルトメーカー SO-161
設定温度 | 約45℃ |
タイマー | なし |
サイズ | 幅125×奥行125×高さ275mm |
重量 | 約640g |
消費電力 | 8W |
付属容器 | なし |
超簡単操作でヨーグルトが作れる
こちらの「SO-161」、牛乳パックをそのまま使えることはもちろん、電源をコンセントに差すだけの超簡単操作。時間についてはタイマーを用意したり、自分で計ったりしないといけませんが、機械が苦手でも安心の仕様です。
単純な機能だけあって価格も控えめ。牛乳パックからプレーンヨーグルトを作りたいだけ、といった方におすすめのヨーグルトメーカーです。
Vitantonio(ビタントニオ) ヨーグルトメーカー VYG-20
設定温度 | 25~70℃ |
タイマー | 30分~99時間 |
サイズ | 幅130×奥行150×高さ280mm |
重量 | 840g |
消費電力 | 30W |
付属容器 | 800ml容器×1 |
ガラス製の専用容器が付く
ガラス容器でピンと来た方もいるでしょうが、ニオイ移りの心配がほとんどいらない、ガラス製の容器が付属するモデル。70℃までの温度設定、99時間まで可能なタイマーと範囲が広く、その分用途も広くなります。
メタリックなデザインが好きな方、簡単な低温調理をしてみたい方におすすめのヨーグルトメーカーです。
タイガー(TIGER) ヨーグルトメーカー CHF-A100-AC
設定温度 | 20~60℃ |
タイマー | 1~48時間 |
サイズ | 幅115×奥行149×高さ269mm |
重量 | 580g |
消費電力 | 30W |
付属容器 | 約500ml容器×1 |
牛乳パックに被せるキャップつき
牛乳パックの上から被せて使う、空気や雑菌の侵入を防ぐ便利なキャップが付いたヨーグルトメーカー。温度調整・タイマー時間ともに平凡ですが、有名メーカーの日本製というところも安心感が違います。
ダイヤルとボタンのみのシンプル操作も◎。幅がスリムなものを求める方、国産のヨーグルトメーカーが欲しい方にピッタリのモデルです。
【付属容器で作る】ボックスタイプのヨーグルトメーカーのおすすめ【5選】
次に専用の容器が付属する、おすすめのボックスタイプのヨーグルトメーカーを紹介。口が広いため発酵途中のかき混ぜに向き、大きめの食材を調理したい方に向いたタイプです。
ナカサ 甘酒のき・も・ち 甘酒メーカー NAM-10L
設定温度 | 25~65℃ |
タイマー | 1~48時間 |
サイズ | 幅168×奥行202×高さ190mm |
重量 | 約800g |
消費電力 | 30W |
付属容器 | 約1,000ml容器×1 |
甘酒以外も作れるコンパクトモデル
こちらは甘酒メーカーとして販売していますが、発酵食品のヨーグルトも納豆ももちろん作成可能です。なにより、角度のつけられた操作部が便利。斜め上から操作しやすいので、必要以上にかがむことなく使えます。
コンパクトでかわいいシルエットを求める方におすすめのモデルです。
山善(YAMAZEN) ヨーグルトメーカー 発酵美人 YXA-100
設定温度 | 25~65℃ |
タイマー | 1~48時間 |
サイズ | 幅170×奥行205×高さ165mm |
重量 | 約810g |
消費電力 | 30W |
付属容器 | 1,000ml容器×1、150ml容器×4 |
クセの少ないスタンダードタイプ
大容器はもちろん、150mlの小容器が4つ付属する取り回しの良いヨーグルトメーカー。大容器の容量は1,000mlですが、牛乳1,000mlとヨーグルト100mlから問題なく1,100mlのヨーグルトを作ることができます。
メモリー機能も付き、前回の温めと同じ温度・時間を記憶するので、1メニューのみを繰り返し作る場合に、より操作が楽になる便利さも◎。
タニカ電器(TANICA) ヨーグルティアS ガラス容器セット YS-01G-B
設定温度 | 25~70℃ |
タイマー | 30分~48時間 |
サイズ | 直径160×高さ188mm |
重量 | 約760g |
消費電力 | 30W |
付属容器 | 1,100ml容器×2 |
ニオイ移りを抑えたガラス容器
耐熱ガラス作りで有名な日本の「HARIO社」製のガラス容器を2つ付属したモデル。このヨーグルティアを作るタニカ電器、日本で初めてヨーグルトメーカーを製造した会社で、脈々と便利な製品作りにその経験が生かされています。
76品目もの発酵食レシピ集が付属することも大きなポイント。さまざまレシピを試せるので、続けるのが大変な菌活の助けになるでしょう。4色にカラー展開しているので、好きな色を選んで周りの家具と合わせても◎。
さらに、ガラス容器は電子レンジで簡単に殺菌消毒できるので、毎回お湯を沸かさなくても大丈夫。面倒くさがりな方にこそおすすめの秀作です。
クビンス(kuvings) ヨーグルト&チーズメーカー KGY-713SM
設定温度 | 20~65℃ |
タイマー | 1~99時間 |
サイズ | 幅180×奥行180×高さ200mm |
重量 | 約1kg |
消費電力 | 44W |
付属容器 | 2,000ml容器(適正1,400ml)×1 |
一度にたくさん作れる大容量モデル
「1kgじゃ足りない」、「発酵の手間を減らしたい」といった方にピッタリなのがこちらの「KGY-713SM」。コンパクトながら最大容量2,000mlを誇り、99時間までタイマー設定可能と自由度も高くなっています。
また、「回転式脱水機能」という面白い機能を持ち、縦型洗濯機のように内部を回転して水切り(ギリシャ風)ヨーグルトを作成可能。とにかく大量に作りたい!といった方におすすめのヨーグルトメーカーです。
タニカ電器(TANICA) 醸壺(カモシコ)と乾燥米糀3個・糀屋本店ブックセット KS-12C
設定温度 | 25~65℃ |
タイマー | 1~48時間 |
サイズ | 直径162×高さ192mm |
重量 | 750g |
消費電力 | 25W |
付属容器 | 1,200ml容器×1 |
おしゃれなメーカーのお得なセット
ヨーグルティアSと同じタニカ電器製の発酵食メーカー。発酵容器以外に水切りバスケット付き容器、ペーパーフィルターなども付属し、ヨーグルトというより発酵食品に重点を置いた製品です。もちろんヨーグルトも作れます!
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ヨーグルトメーカーあれこれ
最後にヨーグルトメーカーでよくあるトラブルや疑問を解説。私自身実際に悩んだことが多々あるので、疑問の解決に少なからず役立つかと思います。
電気代はどれくらい?
それぞれのヨーグルトメーカーで消費電力に違いがある上、設定温度によって消費電力が変わるので一概には言えないのですが、それほど大きな電気代はかかりません。
例えば、1kWh当たりの電気代を27円とした時、今回紹介したSO-161の消費電力は8Wなので、1時間あたり約0.216円ほど。他のモデルも設定温度最大で40Wの消費としても、1時間あたり約1.08円とかなり控えめです。
このことから、ヨーグルトメーカーでの発酵食品作りは、電気代に関してはほとんど気にしなくていいレベルでしょう。思う存分菌活を楽しんでください。
できたヨーグルトの賞味期限はいつまで?
ヨーグルトを自作する場合、不安になるのが賞味期限だと思います。メーカーによりますが、使用した牛乳の賞味期限までは大丈夫と言うところが多いです。
ただ、密封されていないので、期限が残っていても1週間を目安に消費したほうがいいでしょう。作ったヨーグルトをタネとして使うならなおさらです。できるだけ作ってから日の浅い方が風味も良いです(実体験)。
ヨーグルトが固まらない|その原因とは
ヨーグルトをいつも通りの時間置いたのに固まらなかった。ここではそんな時にチェックすべき、4つの原因を説明します。ちなみに、私はすべて経験しました…。
寒すぎた
ヨーグルトメーカーは本体内部を温めて、発酵に適した温度に調整することで発酵食品を作っています。そもそも本体の外が寒すぎた場合、ヒーターの能力が足りずに適した温度まで温められないことも。
寒い部屋でヨーグルトが固まらなかったことがある場合は、温度の安定した暖かい部屋で作るなど工夫してみてください。
雑菌が入った
ヨーグルトに限らず発酵食品は乳酸菌や納豆菌、麹菌などさまざまな菌を増やすことで作られます。そこに雑菌が入ると発酵菌とともに増殖し、悪影響を起こすこともしばしば。
例えば、ヨーグルトの場合、固まりにくくなったり風味を損なったりする原因になります。これを防ぐには殺菌消毒が一番です。面倒だとは思いますが怠らずに。
動かしてしまった
発酵中のヨーグルトは非常に不安定な状態。せっかく固まりかけていても、ちょっとした刺激によってまた緩くなってしまいます。できあがり予定時間までヨーグルトメーカーには触らないようにしましょう。
子どもやペットがいる方は、触れない位置に配置してください。
乳飲料を使った
牛乳にこだわりがない方や、特売でいつもと違う牛乳?を買った方が罠に陥りやすいのがこの固まらないトラブル。実際に私はゆるーいのヨーグルトを食べることになりました。
ヨーグルトを作れる牛乳は成分無調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳の3つ。牛乳に似たパッケージを持つ乳飲料、低脂肪乳は固まりが弱くなることが多いので避けた方が無難です。
中でも、低脂肪牛乳と低脂肪乳は名前がソックリで非常に間違えやすくなります。私はこれにやられました…。
基本的にヨーグルトメーカーの説明書では、成分無調整牛乳以外はヨーグルトを作れない・向かないと書いてあると思います。失敗したくない方は成分無調整牛乳を使いましょう。
まとめ
今回の記事ではヨーグルトメーカーの他に、ヨーグルトを作れる甘酒メーカー、発酵食メーカーを合わせて紹介しました。
自宅でヨーグルトを大量、かつ安価に作れることがヨーグルトメーカーの大きなメリットです。発酵食品作りは煮たり焼いたりする料理と違った趣があります。ぜひお気に入りのモデルを見つけて、ぜひ楽しい醸しライフを送ってください。
ヨーグルトのトッピングにピッタリなドライフルーツが作れるアイテム、「フードドライヤー」を使えばさらにヨーグルトライフが豊かになるかも!?気が向いたら読んでみてください。
以上の原因以外に牛乳やタネのヨーグルト・菌が古すぎても固まりにくいようです。賞味期限は1週間以上持つものを使いましょう