外出先でのスマホの充電切れ…貴重な連絡手段が断たれてしまい、非常に不便になってしまいます。そんなピンチを未然に防げるアイテムがモバイルバッテリーです。
最近ではswitchなど携帯ゲーム機の充電に使ったり、軽いアウトドアでスマホの充電やLEDライトに使ったりと活躍の場が広がっています。
今回の記事では、そのモバイルバッテリーの選び方を分かりやすく説明。かわいいものや大容量なものなどおすすめの製品を紹介します。
おすすめのモバイルバッテリーをすぐに見たい方はこちら
モバイルバッテリーとは
モバイルバッテリーとは屋外など安定した電力の供給が望めない場所で、スマホなど対応する機器へ給電できる基本的にコンパクトなアイテムです。
もちろん使うには、USB端子やAC電源から内部のバッテリー(蓄電池)に充電する必要があります。
モバイルバッテリーを急速充電したい方、ソーラパワーで充電したい方は、こちらの記事もおすすめです。
以前はスマホを一回充電できれば十分といった、容量が少なく重いものが多かったのですが、近年では災害時に使えたり複数回充電できたりする大容量のモバイルバッテリーのシェアが増えているようです。
アウトドアに使えるような、大容量のバッテリーが気になる方はこちらの記事も良かったらご覧ください。
モバイルバッテリーの選び方
ここからはモバイルバッテリーの選び方を紹介します。どういったものを選べば良いか迷っている方は、ぜひ読んでください。
まずはバッテリー容量をチェック
モバイルバッテリーを選ぶ上で、まず確認するのがバッテリーの容量はどれくらいあるかということ。
この容量、mAh(ミリアンペアアワー)という単位で各メーカーから発表されています。が、実際はこの6割ほどが実際に使える容量だと見積もってください。
例えばモバイルバッテリーの容量が5,000mAhだった場合、単純に計算すると5,000mAで1時間給電できる計算。1,000mAは1A(アンペア)なので、5Aで1時間という表現もできます。(A表記の方が一般的です)
ただし、あくまでもこれは単純計算。実際は電圧の変換やケーブル・機器の電器抵抗、気温などによる電気のロスが起こります。周囲の環境や個体差などさまざまな要因が考えられますが、このロスが大体4割ほどになるのです。
目的の機器に充電できるものを選ぶ
モバイルバッテリーを買っても使いたかった機器の充電ができなかった…。そんなことのないよう、購入前にしっかりとポート(ケーブル差し込み口)の確認と充電に対応したケーブルの所持を確認しましょう。
タブレット端末などは、出力が2A以上でないと充電できないものもあります。最近のモバイルバッテリーで出力が2Aを下回るものは非常に少ないので、あまり気にすることはありませんが、一応意識しておいたほうがいいでしょう。
モバイルバッテリーのポート・ケーブルには以下の種類があります。
USB Type-A
モバイルバッテリーの入力(充電)と出力に使われるのがこのUSB Type-A。ほとんどの製品に搭載され、ケーブルを変更することでさまざまな機器に充電可能です。
USB 2.0 Micro-B
Androidスマホやデジカメ、Bluetooth機器など、さまざまなものに出力できるのがUSB 2.0 Micro-B。入力・出力どちらにも使われますが、下で紹介するUSB Type-Cにだんだんとその仕事を奪われています。
USB Type-C
USB Type-Cは近年どんどんと導入されている比較的新しいUSB規格。モバイルバッテリーへの入力・出力どちらにも使われ、かなり大きな電流を流せるため、対応機器によってはすばやい充電が可能です。
上下の区別がないので、差し込みに手間取りにくいメリットも。
Lightning
iPhoneなどアップル製品を使っている方にはお馴染みなのがこのLightning規格。USB Type-Cと同じように上下の概念がなく、どちら向きでも抜き差しが可能です。モバイルバッテリーからアップル製品への出力に使用します。
急速充電に対応するおすすめのUSB Type-C to Lightningケーブルも一応置いておきますので、良かったら参考にして下さい。
その他
これらの他にもシェアは少ないですが、さまざまな規格、中にはワイヤレスで充電できるようなタイプもあります。使いたい機器に充電可能なモバイルバッテリーを選びましょう。
急速充電に対応しているか
モバイルバッテリー自体の充電やモバイルバッテリーからの給電が、急速充電に対応しているかということもチェックすべきポイント。各種充電機器に共通する急速充電システムを以下で紹介します。
Auto-IC
cheeroの独自技術となる急速充電システム。端末に適した出力で給電し、結果的に急速充電になる制御がAuto-ICです。
Quick Charge
QUALCOMM社が開発した、スマホやタブレットに電圧を最適な状態に調整し、すばやく充電できるシステムがQuick Chargeです。Androidスマホに多く採用され、Quick Charge 1.0~4+まで存在します。
USB Power Delivery(PD)
最大100Wもの出力を持つUSB Type-Cポートにのみ対応するシステムがUSB Power Delivery(PD)です。
スマホからノートPCなど大きめの電力を消費する機器まで幅広く活躍しますが、ケーブルや充電器、機器すべてがPDの条件を満たさないと効果を発揮できません。
PowerIQとVoltageBoost
PowerIQ・VoltageBoostはともにAnker社の独自技術です。機器を自動で検知し、その機器にとって最大スピードで急速充電するのがPowerIQ。VoltageBoostは充電ケーブルの抵抗を調整する機能です。
PowerIQとPowerIQ 2.0はモバイルバッテリーのUSB Type-Aポート、PowerIQ 3.0はUSB Type-Cポートからの給電に対応。また、PowerIQ 3.0は上記のPD・Quick Chargeとの互換性を持ちます。
iSmart
RAVPower独自の充電システムがiSmart。接続されたデバイスを自動で判断し、最適な電流によってすばやい充電が可能になっています。
サイズや重量で選ぶ
家では普通に充電するスマホなどの電子機器。モバイルバッテリーはその特性上、屋外での使用がメインになると思います。
そこで響いてくるのがサイズや重量。例えば大き目のリュックならともかく、ハンドバッグでは大きすぎたり重すぎたりするとかなりの負担になります。
この画像のように200g以下のモバイルバッテリーをチョイスすれば、容量とのトレードオフとなりますが、体への負担は抑えることが可能です。
ついでにありふれた180mlの缶コーヒーも実測しましたが、重さのイメージが伝わりますでしょうか。容量を求める方はある程度のサイズ・重さを覚悟してください。
モバイルバッテリー自体を充電できるか
意外と見逃しがちなのがモバイルバッテリー自体の充電。モバイルバッテリーに充電するケーブルは付属しても、販売製品の多くはコンセントに差すようなアダプターは付属していません。
特に急速充電に対応したモバイルバッテリーの場合、既に充電アダプターを持っていたとしても急速充電に対応していなかった場合、充電に半日以上かかるようなことも。
付属していなかった場合、できればメーカー純正のアダプターを同時に導入することをおすすめします。
PSEマークは付くか
昨今のニュースでスマホやモバイルバッテリーが炎上や爆発した!といった事故を聞いたことがある方も多いと思います。そんな事故を防ぐ目安となるのがPSEマーク。
PSEとは電気用品安全法のこと。国に認定された機関で検査が行われ、その安全性が認められることで表示できるマークがこのPSEマークです。
2019年の2月からは、モバイルバッテリーはこのPSEマークがつかないものは販売自体禁止となりました。これは、インターネットオークションも同様です。自分が売り出して、法を犯すことのないようしっかり確認しましょう。
モバイルバッテリーのおすすめ8選
ここからはモバイルバッテリーのおすすめ製品をスタンダードタイプ、大容量タイプ、珍しいタイプの3つに分けて紹介します。
【スタンダードタイプ】モバイルバッテリーのおすすめ【4選】
まずはおすすめのスタンダードタイプのモバイルバッテリーを容量順に紹介。重さやサイズ、デザイン、充電機能に着目してご覧ください。
Anker(アンカー) PowerCore Fusion 5000
容量 | 5,000mAh |
サイズ | 約72×70×31mm |
重量 | 約189g |
入力 | (AC)100-240V=0.5A、(Micro USB)5V/2.1A |
USBポート数:出力 | USB-A2:(AC使用時)5V/2.1Aまで、(バッテリー時) 5V/3Aまで |
同時充電機能 | 2ポート:(AC使用時)各2.1Aまで、(バッテリー時)計3A(15W)まで |
付属機器 | micro USBケーブル |
備考 | PowerIQ&VoltageBoost搭載 |
コンセント付きバッテリーその1
スマホとこの製品をつないでからコンセントに差し込めば、スマホへの充電をした後、自動でモバイルバッテリー自体にも充電できる非常に便利な製品。このバッテリーを持ち出せば予備のバッテリーとして使えるという寸法です。
RAVPower ハイブリッド型モバイルバッテリー RP-PB125
容量 | 6,700mAh |
サイズ | 約81×75×27mm |
重量 | 約195g |
入力 | (AC)100-240V=0.5A、(Micro USB)5V/2A |
USBポート数:出力 | USB-A2:5V/2.4Aまで |
同時充電機能 | 2ポート:計5V/3Aまで |
付属機器 | micro USBケーブル |
備考 | iSmart 2.0搭載 |
コンセント付きバッテリーその2
上で紹介したPowerCore Fusion 5000と非常に似通った特性を持つモバイルバッテリー。正直なところメリットが同じなので、容量やサイズ、デザインで選ぶと良いでしょう。こちらは急速充電機能としてiSmart 2.0を搭載します。
cheero(チーロ) モバイルバッテリー Bloom CHE-107
容量 | 10,000mAh |
サイズ | 約142×74×15mm |
重量 | 約245g |
入力 | USB-C・5V/3Aまで、micro USB:5V/2Aまで |
USBポート数:出力 | USB-A2:5V/2.4A(Auto-IC)、USB-C1:5V/3Aまで |
同時充電機能 | 3ポート:計5V/3.4Aまで |
付属機器 | 本体充電用USB-A to USB-Cケーブル |
コスパに優れるシンプルモデル
この価格でこの容量、USB-Cにも対応と非常にコスパに優れたモバイルバッテリー。本体カラーは黒以外に淡い色合いのブルーにピンク、ホワイトと展開しています。
USB-CはPDに対応していないので、最新の機器には給電速度が少し物足りないかもしれませんが、Auto-ICに対応するUSB-Aを利用する機器なら問題ありません。とりあえず1台、と気軽に買えるモバイルバッテリーです。
cheero(チーロ) モバイルバッテリー DANBOARD CHE-097
容量 | 13,400mAh |
サイズ | 約92×80×23mm |
重量 | 約245g |
入力 | USB-C (PD3.0):5V/3A,9V/2A,12V/1.5A |
USBポート数:出力 | USB-C1 (PD3.0):5V/3A,9V/2A,12V/1.5A・18Wまで USB-A1:5V/2.4A(Auto-IC) |
同時充電機能 | 2ポート:計18Wまで |
付属機器 | 本体充電用USB-C to USB-Cケーブル、本体充電用USB-A to USB-Cケーブル |
目は光りません!
あの「よつばと!」の世界から「ダンボー」がやってきた!cheeroとよつばと!がコラボし、目は光りませんが、電気を蓄えられるようになってダンボーが現実世界に飛び出してきました。
USB-AとUSB-Cポートは一つずつですが、どちらもAuto-ICとPDに対応し、給電能力はかなりのもの。よつばと!が好きな方以外にもおすすめできる秀作です。
タンボーの目が光るUSB-A to USB-Cケーブルも実はあります!
【大容量タイプ】モバイルバッテリーのおすすめ【2選】
続いては容量が20,000mAhを超える、大容量タイプのおすすめのモバイルバッテリーを紹介します。複数人でのシェアや軽いアウトドアなどを楽しむ方は、こちらをチェックしてください。
RAVPower モバイルバッテリー RP-PB201
容量 | 20,000mAh |
サイズ | 約151.7×66.7×25.2mm |
重量 | 約371.7g |
入力 | USB-C (PD):入出力兼用 |
USBポート数:出力 | USB-C(PD):5V/3A, 9V/3A, 12V/3A, 15V/3A, 20V/3A・60Wまで USB-A:5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A(iSmart2.0) |
同時充電機能 | 2ポート:計60Wまで |
付属機器 | USB-C to USB-Cケーブル |
さまざまな機器に対応する高出力モデル
最大60Wという大出力によりMacBook ProやノートPCの充電に対応するモバイルバッテリーです。PDやRAVPower独自の充電技術iSmart2.0に対応しながらも、この価格で抑えられたコスパの高さが要注目ポイント。
少々重いのが難点とは言えますが、容量をあまり気にせず充電したい方におすすめです。
cheero(チーロ) モバイルバッテリー Power Mountain CHE-086
容量 | 50,000mAh |
サイズ | 約100×100×90mm |
重量 | 約860g |
入力 | USB-C:DC5-20V・45Wまで |
USBポート数:出力 | USB-C:DC5-20V・45Wまで、USB-A1:5V/2.4A(Auto-IC) |
同時充電機能 | 3ポート:計45Wまで |
付属機器 | 本体充電用USB-C to USB-Cケーブル |
おにぎり型の大容量モデル
最後はこちら、あまりの容量にポータブル電源の記事でも紹介した「Power Mountain」。ドデカおにぎりといったフォルムで、容量はなんと50,000mAhです。4割ロスしたとしても30,000mAhと平均的なスマホを10回ほど充電可能。
バッテリー残量が100(%)までの数字でデジタル表示されることも便利です。ちなみに、簡易的なLEDライトもデジタル表示上に搭載。USB対応機器に給電するデイキャンプやシェアしての利用におすすめです。
【珍しいタイプ】モバイルバッテリーのおすすめ【2選】
次にちょっと変わった珍しいタイプのモバイルバッテリーのおすすめを紹介。人によってはぴったりとハマる、独自のシステムを持っています、
パナソニック(Panasonic) USB入出力急速充電器セット 単3形エネループ×4本付き K-KJ87MCC40L
容量 | 満充電の単3エネループ4本で実質1,350mAhほど |
サイズ | 約66×85×28.5mm |
重量 | 本体のみ約85g |
入力 | 5V/1A |
USBポート数:出力 | USB-A1:5V/1A |
同時充電機能 | ー |
付属機器 | 本体充電用USB-A to Micro USBケーブル |
1台3役の災害に強いバッテリー
エネループへの充電、エネループからの給電、LEDライトの計3役を1台で行えるマルチ機器。エネループから給電できるモバイルバッテリー機能では、単3と単4が混ざっていても給電可能です。
LEDライトもエネループを使用し、最大11時間もの点灯が可能。あまり出かけない、災害時の備えとしてモバイルバッテリーを持ちたい方におすすめです。
cheero(チーロ) モバイルバッテリー Energy Plus mini Wireless CHE-105
容量 | 4,400mAh |
サイズ | 約105×64×15mm |
重量 | 約115g |
入力 | 5V/3Aまで |
USBポート数:出力 | USB-A1:5V/2.4A(Auto-IC)、USB-C1:5V/3Aまで |
他出力 | ワイヤレス充電(5Wまで) |
同時充電機能 | 3ポート:計15Wまで |
付属機器 | 本体充電用USB-A to USB-Cケーブル |
ワイヤレス充電が可能!
スマホと重ねて持てる薄さでありながら、重ねてボタンを押すだけで充電できる「ワイヤレス充電機能」を備えたモバイルバッテリー。ワイヤレスに対応した端末を充電したいだけなら、ケーブルを持ち歩く必要がないことも魅力です。
バッテリー容量は少な目なので、それが許せる方やほとんどバッテリーが切れないような、緊急時の利用として考える方にぴったり。
まとめ
今回の記事ではワイヤレス充電が可能なもの、コンセントに差し予備バッテリーとして使いやすいもの、よつばと!とコラボしたかわいいタイプなどさまざまなモバイルバッテリーを紹介しました。
少し重くなりますが、2回ほど充電できる容量を備えておくと安心感がかなり違います。ぜひ自分に向いたモバイルバッテリーを導入してみてください。