今や私たちの生活に欠かせない電子レンジ。冷凍食品やお弁当の温め、おかずの温め直しと大活躍する家電です。
今回の記事では、そんな電子レンジの選び方やおすすめの製品を紹介します。ちなみに、紹介するすべての製品が全国どこでも使えるヘルツフリータイプ。また、オーブン機能などを搭載しない、シンプルなレンジ機能のみです。
既にオーブンを持っている方、現在使っている電子レンジの調子が悪い方、新生活を始める方など、電子レンジが気になる方はぜひ見ていってください。
おすすめの単機能電子レンジをすぐに見たい方はこちら
電子レンジの選び方のポイント
「電子レンジなんて温めるだけでどれも同じでしょ?」と思われがちですが、実は機種によって内部構造に違いがあったり、温め能力が違ったりとさまざまな違いがあります。
ここでは電子レンジ選びに迷っている方はもちろん、暇つぶしとして読んでいる方も知っておくと役に立つ、重要なポイントを紹介。
周波数の違い
出張や引っ越しが多い方は、周波数について知っている方も多いと思いますが、おおざっぱに言うと日本は、東日本と西日本ではコンセントから給電される電気の周波数(Hzヘルツ)が違います。
この周波数、東日本は50Hz、西日本は60Hzとなっており、電子レンジではどちらか片方でしか動かないという製品が多数存在。このどちらかしか動かない機種の場合、違う周波数の地域への出張や引っ越しの時に困るわけです。
そんな悩みを解決するのが今回紹介するヘルツフリーの電子レンジ。50Hz/60Hzどちらでも使えるので周波数の違う地域への引っ越し時にも買い替えなくて済むメリットがあります。
ポータブル電源で電子レンジを使うには
ポータブル電源は周波数を切り替えられるものが少ないので、アウトドアや緊急時にレンジを使用する場合、ヘルツフリーの電子レンジはスペック上かなりの適正を持ちます。
ただし、ポータブル電源は1,000W以下など、最大消費電力に制限があり、消費電力の大きい60Hzでの使用はこの制限をオーバーしてしまうことも。
ヘルツフリーレンジは50Hzで使用する場合、最大消費電力が低い※傾向があります。電子レンジが動くことを優先するならば、50Hzモードに設定できるポータブル電源を選ぶといいでしょう。
ただし、現状出力最高峰のポータブル電源を使用しても電子レンジが動かないという悲しい報告もチラホラ…。変圧器(ダウントランス)を併用し、無理矢理動かしている人もいるようです。
※消費電力に比例して火力も下がります。
※追記(2020/7/14)
電子レンジが動く出力1,600W、マックス3,100Wの化け物ポータブル電源が発売しました!こちらがあれば車中泊やアウトドアでも電子レンジが苦も無く使えます!記事でも紹介しているので、もう少し詳しく知りたい方はそちらもご覧ください。
日本仕様のシガーソケットにはほぼ対応していませんが、低電力&DC電源で動く電子レンジもあります。
設置スペースの確保
設置スペースの確保は、電子レンジを選ぶ上で見落としやすいポイントの1つ。外寸やドアの付く手前側の確保はあたりまえですが、熱を発する家電なので下部以外の左右、天面、奥にも空間を作らなくてはいけません。
この空間は機種によって違いますが、大体の目安として各10cmも空けておけば事足ります。購入に踏み切る前にしっかりと確認を怠らないようにしましょう。守らないと壁面のコゲつきや故障の原因になります。
容量
単機能レンジの容量は1~2人に適した小さめのサイズがほとんどです。
お弁当は一個ずつ、おかずも一度に大量には温めないという方はいいのですが、容量が足りないと思ったら、大きいサイズも扱うオーブン機能付きレンジを選ぶべきでしょう。
オーブンレンジについてはこちらの記事をご覧ください。
庫内の方式
電子レンジの庫内は中にお皿が乗っていて回転する「ターンテーブルタイプ」と、中になにもない「フラットタイプ」の2種類。ここではそれぞれの特徴を簡単に説明します。
ターンテーブル(回転皿)タイプ
- 食材が均等に温まりやすい
- 長いものは中でつかえて止まってしまう場合がある
フラットタイプ
- 食材に加熱ムラが起きやすい
- 汚れてしまっても凸凹がないのでお手入れしやすい
扉の開き方
電子レンジの扉は横開きタイプと縦開きタイプの2種類。高い台や冷蔵庫などの上に置く場合、縦開きを選んでしまうと日々の使用やお手入れ時に体の負担になってしまうので横開きがいいでしょう。
身長が十分で左右に家具や壁がない場合は縦開きがおすすめ。また、これらのことは同時に使用する方がいる場合、その方の身長なども考慮することが大事です。
温め能力
電子レンジの温める能力はW(ワット)で表されます。消費電力もW(ワット)で紛らわしいのですが、そこは諦めてください。
冷凍した肉や魚などの解凍にも使うならば100Wや200Wで温められるものを選びましょう。中には、800W以上などの高出力で温められる電子レンジも。そういったものはお弁当などの温めスピードが速くなるので、生活の効率化に役立ちます。
ちなみに、800W以上の高出力はオートモード時のみで、温め開始から1分30秒までなどの時間制限付き。制限時間後は500Wに切り替わる、といったものがほとんどです。
ヘルツフリー電子レンジのおすすめ【8選】
ここではおすすめのヘルツフリー電子レンジをフラットタイプ、ターンテーブルタイプに分けて紹介します。それぞれのウリとなる部分を説明するので、ぜひご覧ください。
【フラットタイプ】ヘルツフリー電子レンジのおすすめ【7選】
まずは庫内がフラットタイプのおすすめのヘルツフリー電子レンジを紹介。お手入れのしやすいレンジが気になる方はこちらがおすすめです。
シャープ(SHARP) 電子レンジ RE-TF17S-W
扉タイプ | 縦開き |
容量 | 17L |
出力 | 500W(50Hz)・650W (60Hz)・200W |
消費電力 | 950W(50Hz) 1,300W(60Hz) |
サイズ | 幅460mm × 奥行360mm × 高さ285mm |
必要な空間 | 左側面・天面・背面各10cm以上、右側面4.5cm以上 |
重量 | 約12kg |
食品から出る水蒸気を検知!
冷凍食品をワンボタンで温められる電子レンジ。その秘密は、食品加熱時に発生する水蒸気を感知する「絶対湿度センサー」にあります。これにより、出力を自動調整してピッタリと食べごろに加熱!
冷凍食品の温めミスが多い方にイチオシの商品です。
東芝(TOSHIBA) 電子レンジ 17L ER-SS17A-W
扉タイプ | 縦開き |
容量 | 17L |
出力 | 900W・600W・500W・200W |
消費電力 | ~1,350W |
サイズ | 幅458mm × 奥行354mm × 高さ281mm |
必要な空間 | 左側面・背面各10cm以上、右側面4.5cm以上、天面15cm以上 |
重量 | 約10kg |
900Wの高出力モード搭載
900Wの高出力で温めができるモデル。注意点として、900Wが持続するのは最初の1分30秒のみで、それ以降は600Wでの運転になります。他には、ドアを開けると庫内灯が点くという、ちょっとうれしいポイントも。
アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) 電子レンジ かんたん両面焼きレンジ IMGY-F181-B
扉タイプ | 横開き |
容量 | 18L |
出力 | 500W(50Hz)・600W (60Hz)・200W |
消費電力 | 900W(50Hz) 1,200W(60Hz) |
サイズ | 幅457mm × 奥行347mm × 高さ272mm |
必要な空間 | 左側面・背面各10cm以上、右側面4.5cm以上、天面15cm以上 |
重量 | 約11.4kg |
付属容器使用でレンジなのに焼ける!
通常の温めはもちろん、付属の容器を使って焼き物調理もできる電子レンジ。電磁波によって容器のプレートが発熱し、片面・両面好きなように魚や肉などさまざまなものを気軽に焼き上げます。
レンジ機能だけではちょっと物足りない方におすすめ。焼き物調理ができるメニューは下にまとめておきました。
ハムエッグ、ウインナー、魚(切り身・開き)、焼きおにぎり、ピザトースト、焼きそば、焼きうどん、しょうが焼き、ステーキ、ハンバーグ、ギョウザ、照り焼き、ムニエル、お好み焼き、ホットケーキ、揚げ物、焼き物
TWINBIRD(ツインバード) ミラーガラスフラット電子レンジ DR-D278B
扉タイプ | 横開き |
容量 | 20L |
庫内方式 | フラットタイプ |
出力 | 600W・500W・解凍(200W相当)・煮込み(100W相当) |
消費電力 | 900W(50Hz) 1,200W(60Hz) |
サイズ | 幅460mm × 奥行350mm × 高さ275mm |
必要な空間 | 両側面・天面・背面各10cm以上 |
重量 | 約13.5kg |
スタイリッシュなミラーガラス仕様
ブラックに統一された本体に、周りの風景が映りこむミラーガラスタイプの前面を採用したモデル。直感的に操作できるダイヤルタイプで、使用中は光って見やすくなります。とにかくおしゃれさを優先する方におすすめ。
日立(HITACHI) 電子レンジ ホワイト HMR-FT183-W
扉タイプ | 横開き |
容量 | 17L |
出力 | 800W(オート限定)・600W・500W・200W・100W |
消費電力 | ~1,350W |
サイズ | 幅458mm × 奥行349mm × 高さ281mm |
必要な空間 | 左側面・背面各10cm以上、右側面4.5cm以上、天面15cm以上 |
重量 | 約8.8kg |
オート操作のあたためが便利
オート調理の温めと解凍を最高1分30秒間、800Wで温められる電子レンジ。オート調理は加熱時間を湿度センサーで判断し、強・中・弱の3段階で仕上がりを調整できます。
オート調理のモードは「あたため」「解凍あたため」「飲み物・牛乳」の3つ。本体が8.8kgと軽く、高出力を確保したキャンピングカーなどの車載用としてもおすすめです。
パナソニック(Panasonic) 電子レンジ メタルブラック NE-FL221-K
扉タイプ | 横開き |
容量 | 22L |
出力 | 1,000W(オート限定)・600W・500W・150W相当 |
消費電力 | ~1,400W |
サイズ | 幅488mm × 奥行380mm × 高さ298mm |
必要な空間 | 左右の側面どちらかを開放し反対側を3cm以上、背面3cm以上、天面10cm以上 |
重量 | 9.8kg |
シックなデザインでハイパワー
加熱ムラの起きやすいフラットタイプの弱点を補う「スクリューアンテナ」を搭載した、パナソニックの単機能レンジ最新モデル。このアンテナ、電磁波をかき混ぜ食品にまんべんなく当てるので、温まり方のムラを抑える機能があります。
オート温めでは最初の1分30秒間まで1,000Wのハイパワー運転に対応。重量が軽く、左右側面どちらかは3cmの空間で設置できるので、今まで諦めていた場所にも置けるかもしれません。
東芝(TOSHIBA) 単機能レンジ ER-VS23
扉タイプ | 縦開き |
容量 | 23L |
出力 | 1,000W(オート限定)・600W・500W・200W |
消費電力 | ~1,400W |
サイズ | 幅468×奥行386×高さ337mm |
必要な空間 | 天面10cm以上 |
重量 | 約14kg |
庫内が広く左右背面ピッタリ設置可
高価なオーブンレンジではよくあるのですが、単機能レンジとしては非常に珍しい左右背面を壁にぴったり設置できる製品です。ワイドな庫内に加え、2分間まで1000Wの高出力に対応することもポイント。
さらに、食品の表面温度を感知する「8つ目赤外線センサー」を搭載し、グラム設定いらずのワンタッチ操作で温め可能です。このセンサーにより、-10~85℃までの設定した温度への温めもできます。
高機能ゆえ単機能レンジとしては少し高価ですが、置き場所を確保しにくい方、取り回しに優れたレンジを探している方は要チェックです!
【ターンテーブルタイプ】ヘルツフリー電子レンジのおすすめ【1選】
実は非常に数が少ないターンテーブルタイプのヘルツフリー電子レンジ。今回は1機種のみとなりますがおすすめ製品を紹介します。
アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) 電子レンジ ricopa IMB-RT17
扉タイプ | 横開き |
容量 | 17L |
出力 | 500W(50Hz)・650W (60Hz)・400W・200W |
消費電力 | 950W(50Hz)、1,300W(60Hz) |
サイズ | 幅440mm × 奥行325mm × 高さ258mm |
必要な空間 | ー |
重量 | 約10.8kg |
簡単操作でかわいいデザイン
かわいいデザインが特徴の電子レンジ。この「ricopa」というシリーズはトースターやホットプレートなどを展開し、シリーズで揃えても楽しめるタイプになっています。
操作も簡単のひとこと。上のダイヤルで出力を調整し、下のダイヤルで温め時間を設定するだけと、機械が苦手な方も安心な仕様になっています。
電子レンジが温まらないと感じたら
電子レンジが温まらないと感じたら、まず最初に設定しているWを確認しましょう。案外、単純ですが食品の解凍で低Wにしたまま忘れていたという方が多いです。
また、庫内の汚れがひどい場合も温め能力は下がります。しっかりとお手入れをしましょう。
きちんと高Wに設定していた場合、故障や寿命が疑われます。買ってすぐの場合は初期不良かもしれないので、メーカーや販売店に連絡しましょう。
ちなみに、電子レンジの平均寿命は10年と言われています。私の電子レンジが壊れた時は、温まる時間がどんどんと延びて1分で温まるモノに5分はかかるようになり、最終的にはエラーで動かなくなりました。
まとめ
気に入ったモデルは見つかりましたか?今回は料理をあまりしない方におすすめの単機能電子レンジを特集しました。全国で使えるヘルツフリーなので、急な引っ越しがあっても安心して使い続けられることが強みです。
忙しい方はパワーが強いものや簡単に温められる製品。インテリアとしても気にする方はおしゃれなものといったように、求めるものはさまざまだと思います。設置できるか、何を温めるかをしっかりと考え、用途に合った製品を導入しましょう。
現状ではRVパークなど、電力供給できる場所で使うために電子レンジを車載するのが安定でしょう。安定して稼働するポータブル電源が販売された暁にはお知らせします。