メレンゲや生クリームをはじめとするお菓子作り、ハイパワーなものはパン生地作りなどにも活躍するアイテムがハンドミキサーです。
手動ではいくら頑張っても泡立たなかった食材が、ハンドミキサーを使ったらあっという間に完成までこぎ着けた経験がある方も多いのではないでしょうか?
今回の記事ではそんなハンドミキサーに加え、据え置きタイプのハンドミキサーと言えるスタンドミキサーについても選び方とおすすめの製品を紹介します。作業の効率化を狙う方はぜひチェックしてください。
おすすめのハンドミキサーをすぐに見たい方はこちら
スタンドミキサーはこちら!
ハンドミキサー・スタンドミキサーとは
まずはハンドミキサーとスタンドミキサーについて簡単に説明します。
ハンドミキサー
ワンハンドで持ち運ぶことができ、ボウルなどに投入した食材を半自動でかき混ぜられるキッチン家電がハンドミキサーです。本体に取り付けるアタッチメントによってパン生地や生クリームなど、かき混ぜられる食材が変わります。
ちなみに、ハンドミキサーに基本として付いてくる泡立て部分はビーターという名称。後ほどこれを含めたアタッチメントを紹介するので、気になる方はそちらもご覧ください。
スタンドミキサー
スタンドミキサーは簡単に言うと据え置きタイプのハンドミキサーです。食材を専用のボウルにセットし、後は速度を調整するだけと、ほぼ自動でかき混ぜてくれるその手軽さが魅力。
使ったことがない方は食材がしっかり混ざらなそうと思いがちですが、ほとんどのモデルでビーター上部も回転し、ボウル全体を均等に混ぜる工夫がなされています。
こちらもアタッチメントによってかき混ぜられる食材が違いますが、ハンドミキサーに比べるとより自由度が高く、中には混ぜるだけではなく肉のミンチなどができるモデルも。ただし、その分価格は高くなってしまいます。
ハンドミキサー・スタンドミキサーの選び方
ここからはハンドミキサーやスタンドミキサーを検討している方にきっと役立つ、選び方のポイントを解説します。
パワーや運転速度の切り替え機能をチェック
まずはパワーをチェックしましょう。使う電力が大きいほどモーターを動かす力も強いので、消費電力が高いほどパワフルという一つの目安として考えることができます。
パワーに関するもう一つの目安としては、モーターがDCモーターかということ。
消費電力が少なくてもDCモーターだと低速域の回転が安定するため、数値以上の効果を発揮することも。特にパン生地など硬めの食材を多く混ぜたい方はチェックしてください。
ただし、DCモーターはその構造上少し壊れやすいと言われています。どうしてもトレードオフとなる部分ですので、自分の使途と照らし合わせて選びましょう。
定格時間も重要
パワーを語る上で欠かせないスペックが定格時間です。定格時間とは何分間ハンドミキサー・スタンドミキサーを動かし続けられるかという、いわば内部のモーターのスタミナを表した数値。
目安としては、生クリームをなめらかに仕上げられる10分はあったほうがいいです。欲を言えば15分あるとさらに安心。上で解説したパワーとの兼ね合いで検討しましょう。
必要なアタッチメントはあるか
ハンドミキサー・スタンドミキサーには基本となるビーターの他に、さまざまなアタッチメントが付属するモデルがあります。それぞれの特徴と向くレシピについて紹介するので、使途に合ったアタッチメントが付くモデルを選びましょう。
ビーター
ビーターはメレンゲや生クリーム、少量のスポンジやパン、ホットケーキやクッキー生地作りなどに活躍するアタッチメントです。素材はステンレスなどの金属製と、最近ではあまり見ないプラスチック製の二種類。
プラスチック製は容器に傷をつけにくいのですが、かき混ぜる力自体が弱い特徴があります。
金属製ビーターはかき混ぜる力が強いのですが、ぶつかると容器を傷つけやすく、場合によってはビーターや容器が削れて金属が混入するリスクも多少あります。これは慣れるしかないので、できるだけぶつからないよう頑張ってください!
ハンドミキサー・スタンドミキサーともに、ビーターより細いワイヤーを持つワイヤーホイップ・バルーンウィスクが同梱するタイプも。空気を含ませる泡立てがより得意なので、生クリーム・メレンゲなどはそちらの方が向きます。
ドゥーフック(ニーダー)
ワインのコルク抜きのようなフック状のアタッチメントがドゥーフック(ニーダー)です。太くしっかりと力を伝えるので、ピザやパンの生地など、低速で力が必要なこねる食材に活躍します。
フードグラインダー(ミンサー)
肉や魚のミンチ、生絞りジュースやパン粉などを作れるアタッチメントがフードグラインダー(ミンサー)。スタンドミキサーのみに使えるアタッチメントで、付いているモデル自体はかなり少なくなります。
別売アクセサリーとして採用されているモデルも。
使いこなせる軽さやサイズか
基本的にハンドミキサーは持ち上げ続けながら使用するので軽さも重要。料理ついでに腕も鍛えたいという奇特な方以外は、1kg以下など10分持っていてもあまり疲れないような、自分の基準と照らし合わせたモデルを選びましょう。
中には持ち運べるタイプもありますが、スタンドミキサーの場合は据え置くという性質上、軽さよりもサイズの重要度が高くなります。自分が使いやすい場所に設置できるか確認を怠らないように!
電源コードの長さ
スタンドミキサーもそうですが、特にハンドミキサーはキッチンで使うよう想定されたアイテムです。いざ使う時にコンセントから離れすぎていて使えない…、なんてことがないよう電源コードの長さはしっかりと確認しましょう。
収納性はあるか
軽さやサイズに関連して、ハンドミキサーを使っていない時の収納性もチェックすべきポイント。多くのモデルは本体下のケースにアタッチメントなどを収納可能ですが、中には別に保管するタイプもあります。
スッキリ収納を意識する方は特に意識しましょう。
ハンドミキサー・スタンドミキサーのおすすめ10選
ここからはハンドミキサー、スタンドミキサーの2つに分けておすすめの製品を紹介します。
【ワンハンドで使える】ハンドミキサーのおすすめ【5選】
まずは片手で使用するハンドミキサーのおすすめを紹介。安価なモデルも多く、比較的導入しやすい製品が揃っています。
パナソニック(Panasonic) ハンドミキサー MK-H4-W
運転速度切り換え機能 | 3段階 |
サイズ | 幅85×奥行205×高さ185mm |
重量 | 約1.1kg |
消費電力 | 80W |
電源コードの長さ | 1.9m |
回転数 | 650~950回/分 |
定格時間 | 15分 |
付属品 | ビーター |
長めのコードとシンプルな使いやすさ
こちらのMK-H4-W、電源コードが1.9メートルとかなり長く、運転速度は3段階と非常にシンプルな仕様となっています。定格時間が15分とハンドミキサーとしての仕事もしっかりとこなす、機械が苦手な方にもおすすめのモデルです。
Cuisinart(クイジナート) スマートパワーハンドミキサー HM-050SJ
運転速度切り換え機能 | 5段階 |
サイズ | 幅95×奥行210×高さ295mm |
重量 | 約1.1kg |
消費電力 | 160W |
電源コードの長さ | 約1.5m |
回転数 | 約650~1,350回/分(無負荷時) |
定格時間 | 30分 |
付属品 | ビーター、バルーンウィスク |
お菓子作りにピッタリ
アメリカの調理家電メーカーとして名を馳せるクイジナート製のハンドミキサー。重くなりがちな海外製の中でも約1.1kgとそこそこに抑え、消費電力は160W、定格時間30分と非常にパワフルな仕様になっています。
スポンジやクッキーなどの生地、メレンゲや生クリームなどお菓子作りにピッタリのモデルです。
TESCOM(テスコム) ハンドミキサー THM1300
運転速度切り換え機能 | 5段階 |
サイズ | 幅190×奥行85×高さ175mm |
重量 | 750g |
消費電力 | 80W |
電源コードの長さ | 1.6m |
回転数 | 600~1,300回/分 |
定格時間 | 10分 |
付属品 | ビーター(食洗機対応) |
高級感あるメタリック仕様
お手ごろ価格ながら見た目に高級感ある、メタリック仕様のハンドミキサー。定格時間は10分と少し短いのですが、5段階でのスピード調整が可能で重量は750gと非常に軽くなっています。
他に、ビーターは収納ケースに入れる普通のタイプですが、電源コードはケースに巻き付けることもポイント。ビーターと触れないので清潔感が高くなっています。ちなみに、ビーターは食洗機対応です。
こちらは同スペック色違いモデルとして、ホワイトのTHM272もあります。
キッチンエイド(Kitchen Aid) 9段階変速 ハンドミキサー KHM928ER
運転速度切り換え機能 | 9段階 |
サイズ | 幅163.5×奥行88×高さ190.5mm |
重量 | ― |
消費電力 | 85W(DCモーター) |
電源コードの長さ | ― |
回転数 | ― |
定格時間 | ― |
付属品 | ビーター |
アタッチメントが豊富
ビーターの他に泡立てに便利なワイヤーホイップ、パン生地などに使うドゥーフック、ジュースやスープのかくはんに活躍するリキッドブレンダーとさまざまなアタッチメントが付属するハンドミキサー。
低速域に強いDCモーターを搭載し、9段階変速が可能で多数のメニューに対応します。回転はじめはゆっくりと稼働し、食材の飛び散りを抑える「ソフトコントロール」機能が搭載されていることもうれしいポイントです。
Cuisinart(クイジナート) スマートパワーハンドミキサー HM-060SJ
運転速度切り換え機能 | 5段階 |
サイズ | 幅95×奥行210×高さ295mm |
重量 | 約1.1kg |
消費電力 | 160W |
電源コードの長さ | 約1.5m |
回転数 | 約650~1,350回/分(無負荷時) |
定格時間 | 30分 |
付属品 | ビーター |
ニーダーでパン生地にも対応
3つ上で紹介したHM-050SJにニーダー(ドゥーフック)が付属し、本体カラーがシルバーのモデル。お菓子作りはもちろんのこと、ニーダーで「こねる」ことが可能となり、パンやピザ生地など硬くベタつきがちな材料にも対応します。
他にベーグル生地などにも対応するので、お菓子もパンも作りたいといった料理好きな方におすすめのハンドミキサーです。
【平行調理を可能にする】スタンドミキサーのおすすめ【5選】
続いてはかき混ぜ中に他の調理が可能なスタンドミキサーのおすすめを紹介します。
貝印(Kai Corporation) ターボ ボウル付 ハンドミキサー DL-2392
運転速度切り換え機能 | 5段階 |
サイズ | 幅230×奥行185×高さ310mm |
重量 | 約1.7kg |
消費電力 | 120W |
電源コードの長さ | 約1.7m |
回転数 | 約550~1000回/分(さらに10%アップのターボあり) |
定格時間 | 10分 |
容器容量 | 満水で2.7L |
付属品 | ビーター2セット(4本) |
老舗が販売するアイディア製品
1954年に日本で創業した貝印が販売する、ハンドミキサーとしてもスタンドミキサーとしても使える便利な製品がこちらのDL-2392。台座から取り外すことでハンドミキサーとして使うことができます。
ボウル付きの台座にセットすればスタンドミキサーに早変わり。他のスタンドミキサーと違い、その特性上こちらはビーター上部ではなくボウル自体が回って全体をかき混ぜる仕様になっています。
安価でスタンドミキサーとして使える製品を探している方にぴったりです。
KIPROSTAR 業務用 スタンドミキサー PRO-DMX5
運転速度切り換え機能 | 8段階 |
サイズ | 幅378×奥行189×高さ368mm |
重量 | 約9.5kg |
消費電力 | 80W(DCモーター) |
電源コードの長さ | 1.5m |
回転数 | ~203回/分 |
定格時間 | 15分 |
容器容量 | 5L、満水で5.5L/パン生地は700gまで |
付属品 | ビーター、ホイッパー、ドゥーフック |
家庭でも使えるコンパクトサイズ
業務用として販売されますが、家庭でも使えるコンパクトなスタンドミキサー。速度切り換えが8段階で、スタンドミキサーとしては珍しく速度表示がデジタル式になっています。
DCモーターを採用しているので、パンやクッキー生地など負荷がかかる重めの調理をメインに考えている方におすすめです。
貝印(Kai Corporation) スタンドオートミキサー DL-7523(白)/DL-7524(レッド)
運転速度切り換え機能 | 6段階 |
サイズ | 幅220×奥行340×高さ365mm |
重量 | 約6.6kg |
消費電力 | 225W |
電源コードの長さ | 約1.9m |
回転数 | 約60~230回/分 |
定格時間 | 15分 |
容器容量 | 約4L |
付属品 | ビーター、ウィスク、ニーダー |
これぞスタンダード
スタンドミキサーの中でも消費電力・定格時間・容量と必要十分なスペックを満たし、価格もそこそこに抑えられたスタンダードな製品。ビーターやニーダーは一見プラスチック製に見えますが、塗装されたアルミニウム合金製です。
国内メーカーということで、不具合や故障時にも安心な点も◎。
※現在各ショップ在庫なし
ボッシュ(BOSCH) コンパクト キッチンマシン MUM4415JP
運転速度切り換え機能 | 4段階 |
サイズ | 幅230×奥行245×高さ265mm |
重量 | 2.9kg |
消費電力 | 270W |
電源コードの長さ | 1.5m |
回転数 | 60~370回/分 |
定格時間 | 10分 |
容器容量 | 3.9L |
付属品 | ビーター、ホイッパー、ドゥーフック |
完全据え置きタイプでこの軽さ
必要な時にパッと取り出せる2.9kgという軽さがウリのモデル。専用ボウルは中央が盛り上がった形になっているので、ホイッパーがボウル底までほぼ密着し、混ぜムラが非常に少なくなります。
また、このキッチンマシンは別売りのアクセサリーが非常に充実しており、ひき肉が作れる「ミンサー」やフードプロセッサーのようにみじん切りやスライスができる「マルチブレンダー」などさまざまな展開が可能です。
キッチンエイド(Kitchen Aid) スタンドミキサー KSM150+2.8Lボウル・フードグラインダー・注入用カバー付き
運転速度切り換え機能 | 10段階 |
サイズ | 幅220×奥行360×高さ350mm |
重量 | 10.2kg |
消費電力 | 225W |
電源コードの長さ | 1.5m |
回転数 | 60~250回/分 |
定格時間 | 15分 |
容器容量 | 4.8L・2.8L |
付属品 | ビーター |
業務用としても使える本格派
ボウル全体を均一に混ぜる通称「プラネタリーミキシング」で混ぜムラを徹底的に抑えたスタンドミキサー。10段階という細かい速度調整ができるので、硬い生地からサラサラの液体まで難なく混ぜることができます。
国内では販売されていないので、輸入家電ということに抵抗がない方はぜひお試しください。
まとめ
最後に今回紹介したハンドミキサー・スタンドミキサーのスペックをまとめました。
ハンドミキサー
メーカー・型番 | 運転速度切り換え機能 | サイズ | 重量 | 消費電力 | 電源コードの長さ | 回転数 | 定格時間 | 付属品 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
パナソニック・MK-H4-W | 3段階 | 幅85×奥行205×高さ185mm | 約1.1kg | 80W | 1.9m | 650~950回/分 | 15分 | ビーター |
Cuisinart・HM-050SJ | 5段階 | 幅95×奥行210×高さ295mm | 約1.1kg | 160W | 約1.5m | 約650~1,350回/分(無負荷時) | 30分 | ビーター、バルーンウィスク |
TESCOM・THM1200 | 5段階 | 幅190×奥行85×高さ175mm | 750g | 80W | 1.6m | 600~1,300回/分 | 10分 | ビーター |
キッチンエイド・KHM928ER | 9段階 | 幅163.5×奥行88×高さ190.5mm | ー | 85W(DCモーター) | ー | ー | ー | ビーター、ワイヤーホイップ、ドゥーフック、リキッドブレンダー |
Cuisinart・HM-060SJ | 5段階 | 幅95×奥行210×高さ295mm | 約1.1kg | 160W | 約1.5m | 約650~1,350回/分(無負荷時) | 30分 | ビーター、バルーンウィスク、ニーダー |
スタンドミキサー
メーカー・型番 | 運転速度切り換え機能 | サイズ | 重量 | 消費電力 | 電源コードの長さ | 回転数 | 定格時間 | 容器容量 | 付属品 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
貝印・DL-2392 | 5段階 | 幅230×奥行185×高さ310mm | 約1.7kg | 120W | 約1.7m | 約550~1,000回/分(さらに10%アップのターボあり) | 10分 | 満水で2.7L | ビーター2セット(4本) |
KIPROSTAR・PRO-DMX5 | 8段階 | 幅378×奥行189×高さ368mm | 約9.5kg | 80W(DCモーター) | 1.5m | ~203回/分 | 15分 | 5L、満水で5.5L | ビーター、ホイッパー、ドゥーフック |
貝印・DL-7523(白)/DL-7524(レッド) | 6段階 | 幅220×奥行340×高さ365mm | 約6.6kg | 225W | 約1.9m | 約60~230回/分 | 15分 | 約4L | ビーター、ウィスク、ニーダー |
ボッシュ・MUM4415JP | 4段階 | 幅230×奥行245×高さ265mm | 2.9kg | 270W | 1.5m | 60~370回/分 | 10分 | 3.9L | ビーター、ホイッパー、ドゥーフック |
キッチンエイド・KSM150 | 10段階 | 幅220×奥行360×高さ350mm | 10.2kg | 225W | 1.5m | 60~250回/分 | 15分 | 4.8L | ビーター、ワイヤーホイップ、ドゥーフック、フードグラインダー |
いかがでしょうか。それぞれスペックだけでもかなり個性が違うことが分かるかと思います。ぜひ今回の記事を利用して、自分にピッタリと合ったハンドミキサー・スタンドミキサーを見つけ出してください。
刻みや練りなど料理の下ごしらえを楽にしたい方はフードプロセッサー。食材を砕いてジュースやソース作りをしたい方はミキサーやハンドブレンダーがおすすめです。ぜひあわせてご覧ください。