「野菜の栄養を手軽にとりたい」、「子どもにおいしいジュースを飲ませたい」、「スープやソースを自宅で作りたい!」そんな願いを一台で叶えてくれるミキサー。
健康志向の高まりによる、スムージーブームが一気に到来したのも記憶に新しいところ。今回はそんなスムージ作りに便利なミキサー・ブレンダーに注目し、選び方やジューサーとの違い、機能別におすすめの商品を紹介します。
おすすめのミキサーをすぐに見たい方はこちら
ミキサー・ブレンダーとは
ミキサーとは容器内部のブレード(刃)の高速回転によって野菜や果物などをかくはんしながら砕き、ジュースやスムージー、スープなどを作ることができる調理家電です。
英語圏ではブレンダーと呼ばれ、近年では日本でもブレンダーとして売り出すことも多くなってきました。ということで今回は、それぞれを同じものと捉えて紹介します。
ちなみに、ミキサーのかくはん開始時は野菜や果物などの材料だけでなく、水分も投入しなければいけません。もし入れないとモーターに負荷がかかり故障の原因に。
ジューサーとの違い
ジューサーはその名の通り、果物や野菜からジュースを絞り出せる家電です。ミキサーと違い、材料を投入すると水分はそのまま容器に貯まるのですが、材料の果肉・繊維分を取り除く構造になっています。
果肉の入っていない、サラッとしたジュースを作りたいだけならば、ジューサーを選ぶといいでしょう。
話題のコールドプレスジュースが作れる「スロージューサー」について特集した記事もあります。よかったらご覧ください。
ミキサーの選び方
いざミキサーを購入しようと思ってもどういったものを選べば良いか迷ってしまうと思います。ここからは選び方の重要なポイントをご紹介。ぜひ参考にしてください。
ボトル素材をチェック
ここではミキサーのボトル素材に多く使われるガラス、コポリエステル(トライタン)についてメリット・デメリットを説明します。
ガラス
ミキサーの容器にガラスボトルを使うメリットとしてニオイ残りの少なさが一番に挙げられます。ニンニクなどのニオイが強い食材は、後々までニオイが残り風味を台無しにしてしまうことも。
次に洗いやすさです。ガラスは汚れを落としやすく清潔に保ちやすいというメリットがあります。
しかし、通常のガラスの場合、熱湯などの熱に弱く、急な加熱・冷却が起きるとヒビ割れて一発で使い物にならなくなることもしばしば。ただし、耐熱ガラスはこの限りではありません。また、ガラス製ボトルは重くもろいので、落としてしまった場合の破損は覚悟しましょう。
コポリエステル(トライタン)
コポリエステルとは樹脂から作られた、非常に透明性が高く丈夫な性質を持つプラスチック系の素材です。イーストマン社のコポリエステルはさらに性能が良く「トライタン」と呼ばれます。非常に軽く、落としても割れにくい丈夫さがウリです。
また、耐熱性が高く容器以外の部品が大丈夫であれば多くのものは熱湯にも対応します。ただし、ガラス製ボトルと比べるとニオイ残りが少しあるのでそこがデメリットと言えるでしょう
容量で選ぶ
ミキサーの容量は液体を扱うことが多いためか、mlやccなど液量の単位が用いられます。本体サイズ・重さに影響するので用途に合わせた容量のものを選ぶことが大事なポイントです。
大きいミキサーは家族の多い方や1度に大量に仕込みたい方におすすめ。機能面でもさまざまな用途に使えるものが多くなっています。
毎日コップ一杯分のスムージーを作りたいといった方は250ml以上を目安に選ぶと良いでしょう。ただし、小さいものは複数杯分作りたくなった場合に、何度も材料投入する手間がかかってしまいます。
作りたいものに対応しているか
フルーツなど柔らかめのものなら問題ありませんが、ナッツや氷など硬いものをミキサーで粉砕する場合、ブレード(刃)の丈夫さが重要なポイント。しっかりと作りたいものに対応しているか確認しましょう。
氷にも使えるとうたう商品でも、家庭用の製氷機で作られた氷のみ対応といった商品が多くなります。市販のロックアイスを使いたい場合は注意しましょう。
また、コーヒー豆のように硬いものを粉末状にできる家電でミルサーと言うものがあります。今回の記事ではミキサーの機能を持ちながらミルサーの機能を持つものも紹介しているので、必要な方はそちらから選ぶと良いでしょう。
真空機能を持つか
ミキサーの中には、かくはん時にボトル内の空気を吸いだし真空状態※にできるものがあります。食材の酸化を防げるため、ビタミンCやポリフェノールなどの保持、鮮度の維持に活躍します。
ジュース・スムージー作りでは食材の分離と泡立ちを防げ、さながら、搾りかすを排出しないスロージューサーと言ったところ。繊維をたっぷりと含んだジュースを作りたい方は重視しましょう。ただし、比較的高価なモデルが多くなります。
※完全な真空ではありません
その他の機能で選ぶ
ミキサーにはただ食材を砕くだけでなく、機種ごとにさまざまな工夫がなされています。ここでは1つずつおすすめの機能を紹介します。
ボトルを取り外して携帯・冷蔵などできるか
スムージーやジュースを携帯したい方、作ってから冷蔵したい方にピッタリなのがボトルを取り外してタンブラーのように使えるタイプ。コップを用意する必要がなく、洗い物の手間も減るという一石二鳥の仕様になっています。
ボトルが耐熱かどうか
据え置きタイプ、取り外せるタイプどちらにも重要なのがボトルの耐熱性。耐熱素材ですと熱湯での消毒や熱い材料投入時に破損リスクが減るというメリットがあります。
さらに、上で紹介したような取り外せるタイプの場合、かくはんしたものをレンジや湯せんなどでそのまま温めが可能なものも。スープなどを作りたい方はきちんとチェックしましょう。
途中で材料を簡単に投入できるか
運転の合間にわざわざミキサーのフタを開けて、材料を投入するのは案外手間になります。そんな時に役立つのがフタに付けられた小窓。スムージーで食感を残したい食材をできあがり直前に入れたり、調味料を入れたりと大活躍します。
フードプロセッサーのように使えるか
機種によってはミキサー特有の砕くこと以外に、フードプロセッサーのように切り刻むことやすりおろしができるブレードを付属しているものがあります。
ミキサーが欲しいけれどフードプロセッサーも欲しい、という方は両方の機能をもつものを選ぶといいでしょう。スペースの削減にもなります。
定格時間は十分か
定格時間とはミキサーを動かし続けられる時間のこと。さまざまな料理で断続的に使いたい方はこの定格時間が長いモデルを選ぶことが重要になります。
この定格時間はミキサー内部のモーターが故障することを防ぐものです。それぞれのモデルによって定格時間使用後は10~30分など、動かないor動かしてはいけない休止時間があります。
かくはん途中で止まってしまうと調理も停止してしまうのでしっかりと守りましょう。
おすすめ商品コーナーではメーカーが発表しているものは「定格時間」で確認できるのでぜひご覧ください。
サイズ・デザインで選ぶ
ミキサーを必要な時だけ出す場合はそこまで重要ではありませんが、キッチンに据え置く場合はサイズやデザインも注目ポイント。
置く場所の確保はもちろん、キッチンの雰囲気や周りの調理器具にできるだけ馴染むようなものを選びましょう。
ミキサー・ブレンダーのおすすめ13選
ここからはミキサー・ブレンダーのおすすめ商品をスタンダードタイプ、真空機能持ち、ボトルを容器として使える、ミル機能持ちの4つに分けて紹介します。
【スタンダードタイプ】ミキサー・ブレンダーのおすすめ【5選】
まずはスタンダードタイプのミキサーを容量が少ない順に紹介。キッチンに華を添えるおしゃれなタイプから実用性をトコトン重視したものまで揃っています。どうぞご覧ください。
récolte(レコルト) ガラスブレンダー リコ RGB-1
容量 | コールド600ml ホット400ml |
サイズ | 約 幅160×奥行130×高さ325mm |
消費電力 | 250W |
重量 | 約1.7kg |
ボトル素材 | 耐熱ガラス |
定格時間 | 1分、休止/10分 |
耐熱温度差120℃のガラス製ボウル
耐熱温度差が120℃のガラスボウルを採用し、スープやソース作りが得意なモデル。さまざまなセーフティーロックが付いていることも特徴で、子どもと一緒に調理をする方にも安心の仕様になっています。
カッターの裏側と本体以外を分解できるので、清潔に保つことも容易。冷たいものはもちろん、ソースなどの熱いものも調理したい方におすすめのミキサーです。
TWINBIRD(ツインバード) パワフルミキサー レッド KC-4859R
容量 | 1,200ml |
サイズ | 約 幅230×奥行235×高さ445mm |
消費電力 | 800W |
重量 | 約3.8kg |
ボトル素材 | コポリエステル |
定格時間 | 4分、休止/30分 |
6枚刃でしっかりカット
回転力を低・中・高の3段階に設定できるパワフルなミキサーです。大量のフルーツや野菜でも苦も無く砕くパワーを持ちコスパも良好。価格・容量・パワーと三拍子揃ったモデルです。
洗いにくいカッター部をクリーニングする、低速運転も搭載します。
Zwilling(ツヴィリング) エンフィニジー パワーブレンダー 53100-200
容量 | 1,250ml |
サイズ | 約 幅190×奥行185×高さ390mm |
消費電力 | 500W |
重量 | 約3.1kg |
ボトル素材 | ガラス |
定格時間 | 3分 |
お手入れが楽でパワフル
包丁で世界的に名を馳せる、ゾーリンゲンで開発されたブレードを採用するミキサー。切れ味が長持ちし、食材をなめらかに仕上げます。
5つのプログラムを搭載することもポイントです。「カクテル」、「スムージー」、「アイスクリーム」、「アイスクラッシュ」の4メニューに加え、水と洗剤を投入し洗浄できる「クリーニング」でお手入れラクラク。
おしゃれ・お手入れ簡単・パワフルと三拍子揃ったミキサーです。
Russell Hobbs (ラッセルホブス) ブレンダー 14072JP
容量 | 1,250ml |
サイズ | 約 幅190×奥行185×高さ390mm |
消費電力 | 500W |
重量 | 約3.1kg |
ボトル素材 | ガラス |
定格時間 | 3分 |
スピード調整は13段階
13段階のスピード調整とさらに細かく手動調整できるパルス運転を備えたミキサー。フタに計量用の小窓があり、調味料や食材を簡単に投入できます。シルバーとブラックで構成された硬派なデザインもおすすめポイント。
バイタミックス(Vitamix) ミキサー E310
容量 | 1,400ml |
サイズ | 幅190×奥行240×高さ440mm |
消費電力 | 900W |
重量 | 4.2kg |
ボトル素材 | コポリエステル |
定格時間 | 8分 |
多機能でパワフル!
「混ぜる」、「つぶす」、「きざむ」、「砕く」、「挽く」、「かくはん」、「温める」、「冷やす」の8機能を持つ非常にパワフルなミキサー。強力なモーターと丈夫な特殊ステンレスブレードが食材をあっという間にかくはんします。
アボカドの種なども問題なく砕くので、まるごと栄養としてとることができるポイントも◎。強力なパワーを生かし、フードプロセッサーのようにも使える逸品です。高価ですが、なめらかさを重視したい介護食などにおすすめ。
【真空機能持ち】ミキサー・ブレンダーのおすすめ【2選】
ここからは真空機能を持つおすすめのミキサーを紹介します。ジュースの分離が気になる方やビタミンCなどの栄養保持に興味がある方はこちら!
ビタクラフト(Vita Craft) 真空ブレンダー FRESQO
容量 | 1,000ml |
サイズ | 幅191×奥行210×高さ400mm |
消費電力 | 500W |
重量 | 約3.9kg |
ボトル素材 | トライタン |
定格時間 | 2分 |
特殊形状ブレードで効率よくブレンド
栄養バランスの考えられたスムージーとスープのレシピが掲載される、管理栄養士監修のレシピブックが付属する真空ブレンダー。ボタン一つで真空化からかくはんまでできる、簡単操作のAUTOボタンを搭載します。
また、「4Dパワーブレード」と名付けられるブレードを採用。ボトル底から立体的にかくはんし、効率よいブレンドが可能です。健康を考えたスムージーを作りたい方は要チェック!
シャープ(SHARP) ヘルシオ 真空ブレンダー EM-SB1A
容量 | 500/800/1,400ml |
サイズ | 幅168×奥行289×高さ315mm |
消費電力 | 450W |
重量 | 約3.4kg |
ボトル素材 | トライタン |
定格時間 | 2分、休止2分(計10分動作後、休止30分) |
複数容器が同梱し使い分けしやすい
真空かくはんできる容器が3つ(500/800/1,400ml)と、保存用の700mlドリンクボトルが付属する製品。かくはん容器はそのまま保存容器として使うこともでき、真空調理だけでなく、真空保存のみでも使うことができます。
この容器はスムージー、こっちは真空を利用した漬物、といったように、たくさんの調理を平行して使い分けたい方におすすめの真空ブレンダーです。
【ボトルを容器として使える】ミキサー・ブレンダーのおすすめ【3選】
続いてはボトルを容器として使える、おすすめのミキサーを紹介します。外してそのままの使用や保管を考えている方はこのタイプを要チェック!全体的にスリムなサイズに仕上がっています。
VITANTONIO(ビタントニオ) ミニボトルブレンダー VBL-3
容量 | 約280ml |
サイズ | 約 直径76×高さ257mm |
消費電力 | 95W |
重量 | 約0.51kg |
ボトル素材 | トライタン |
定格時間 | 不明 |
ピカイチのスリムさ
1人用としてピッタリな容量で非常にスリムなミキサー。底に吸盤が付き、どこに置いても邪魔にならないサイズで手軽にスムージーを作れます。気軽にスムージーやジュース作りをしたい方におすすめ。
récolte(レコルト) ソロブレンダー ソラン RSB-3
容量 | トライタン製ボトル400ml、ガラスジャー300ml |
サイズ | トライタンボトル約 幅100×奥行105×高さ280mm、ガラスボトル約 幅110×奥行105×高さ260mm |
消費電力 | 160W |
ボトル素材 | トライタン・ガラス |
定格時間 | 1分、休止/10分 |
2種類のボトルを使い分けできる
取っ手のついたレトロ風のかわいいガラスジャーと、タンブラーとして使えそのまま飲めるトライタン製のボトルが付いたミキサー。どちらにもメタル製のフタを付けることができ、上部にストローを挿しそのまま飲めるポイントも秀逸です。
実用性がありSNS映えもするデザイン、パーツは全部外して洗浄可能と非常にバランスのよい作り。
パナソニック(Panasonic) タンブラーミキサー MX-XP102
容量 | 400ml |
サイズ | 約 幅123×奥行123×高さ327mm |
消費電力 | 260W |
重量 | 約1.2kg |
ボトル素材 | トライタン |
定格時間 | 4分、休止/2分 |
パワフルさも兼ね備えたミニタイプ
小型タイプでもしっかりと食材を砕くことができるパワフルなミキサー。デザインも媚びることがない機能性を重視した作りになっています。パワフルで小型なものが欲しい方、シンプルなタンブラーを使いたい方におすすめ。
【ミル機能持ち】ミキサー・ブレンダーのおすすめ【3選】
次にミル機能持ちのおすすめミキサーを紹介します。ジュースやスムージー以外に硬いナッツなどを粉末状にしたい方はこちらをご覧ください。
Iwatani(イワタニ) クラッシュミルサー IFM-C20G
容量 | 約260ml |
サイズ | 約 幅106×奥行131×高さ273mm |
消費電力 | 210W |
重量 | 約1.5kg |
ボトル素材 | 強化ガラス |
定格時間 | 2分 |
小さめのミキサー機能付きミルサー
ミル用の小容器とミキサー用の大容器が付いた製品。容器に耐熱性があるので、できあがったスープなどはそのままレンジ加熱が可能です。また、食材が触れる部分は分解清掃可能で、煮沸消毒もできるので離乳食作りにも安心。
小型でミル機能が欲しい方におすすめです。
FUKAI(フカイ工業) ブラックチタンミル&ミキサー FJM-705
容量 | 約750ml |
サイズ | 約 幅170×奥行170×高さ325mm |
消費電力 | 200W |
重量 | 約2.0kg |
ボトル素材 | ガラス |
定格時間 | [ミキサー時/4分、休止/2分]、[ミル時/1分、休止/2分] |
サビにくいブラックチタンコートの刃
多すぎず少なすぎない、絶妙な容量のミキサー。ブレードはブラックチタンでコーティングしており、丈夫でサビにくくなっています。流線形の本体になっているので液こぼれ時に拭き取りやすい点もおすすめ。
パナソニック(Panasonic) ミキサー MX-X701-T
容量 | 約1,000ml |
サイズ | 約 幅203×奥行214×高さ372 mm |
消費電力 | 255W |
重量 | 約2.9kg |
ボトル素材 | ガラス |
定格時間 | [タンブラー・ミキサー時/4分、休止/2分]、[ミル時/1分 休止/2分] |
1台3役のマルチミキサー
ミル+ミキサー+タンブラーの1台3役として使えるモデル。パナソニック独自の「ブラックハードチタンコートファイバーカッター」というステンレスにブラックハードチタンをコーティングしたブレードを採用しています。
フタ上部には「アレンジホール」として食材を後投入できる小窓を搭載。これまた付属のスムージーバーで上からかき混ぜることができるのでフタ開けの手間も減らせます。
付属するタンブラーの容量は400mlと少量ならこれで十分。さまざまに使い分けられるミキサーが欲しい方におすすめです。
おすすめのミキサーメーカーを紹介
最後にミキサーを作っている「パナソニック」、「récolte (レコルト)」、「VITANTONIO(ビタントニオ)」の3メーカーについて特徴を紹介します。
まとめ
今回の記事では日本のみならず、外国製のミキサーも紹介しました。近年ではミルとしての使用できるもの、ボトルをタンブラーとして使える商品など、取り回しの便利さを重視したものが多々開発されています。
選択肢は沢山あるので、ぜひ自分の用途とピッタリ合う商品を見つけてみてください。
メレンゲや生クリームなど、かき混ぜが得意でお菓子作りに特化したアイテムとしてハンドミキサーやスタンドミキサーがあります。ミキサーと相性も良いので、良かったらぜひご覧ください。